今日は、会社帰りに、アニメ映画『駒田蒸留所へようこそ』を見てきました。
池袋の東宝でみましたが、スタートが少し遅い時間だったので、最初は蕎麦屋さん、2軒目はパブによって時間をつぶしました。
最初に行った蕎麦屋さんは、鴨料理が自慢。ぬる燗の日本酒と鴨焼、〆のせいろを食べ終えてもまだ映画のスタートまでは40分近くあります。
鴨料理は少し塩味が強く、日本酒のぬる燗は少し熱すぎましたが、まあ、おいしく食べられた部類だと思います。
それにしても1合1,300円は少し高かな~鴨焼ととせいろと日本酒で3,700円でした。
2軒目のパブは、ミックスナッツでスプリングバンクの10年をストレートで3杯。
独特の塩っぽさもヨードっぽさもなくスペイサイドのウイスキーのよう。思わず三杯飲んで、ミックスナッツとあわせて3,000円。
肝心の映画は、東宝で6回観ると7回目はロハということで、出費は0円。
たまたま映画代はかからなかったけど、映画を見に来るたんびにこんなに使っていては、お小遣いは直ぐに無くなってしまいますね。
さて、映画の方はと言うと、ウイスキー好きの私から見れば、少し物足りにない要素がありますが、家族経営で作っていた失われたウイスキーの味を再現するというお話でした。
少し、秩父蒸溜所の話が頭に浮かびましたが、家族や、仲間と作るウイスキー、という点ではスコッチのグレンフィディックなどの蒸溜所の話が思い浮かびました。
娘が父や祖父が残したウイスキーを活かして社長就任早々、独自のウイスキーを売り出すくだりは、イチローズモルトの生い立ちそのものですね。
作るにあたっての隠れた秘話みたいなものがあるともっと盛り上がったかもしれません。
あと、取材に来た青年が、最初はあまりウイスキーに関心なったのが、蒸留所の仕事を体験しながら、記事を書いて幻のウイスキー造りを盛り上げていくくだりも、もう少し盛り上げて会社が生き返った姿も、描いて欲しかったです。
でも、ウイスキー造りには時間がかかり、すぐには売上につながらないこと、ウイスキー造りに思いがなければ、けっして取り組めるようななまやさしい仕事ではなこと。
そのようなことが、映画を観ている人たちに、美味しい飲みやすいウイスキーのように、心にスーッと入ってくるようで見ていてとても好感が持てました。
映画の作り方として、あえて薄っぺらな恋バナなどがなかったことも、かえって良かったかもしれませんね。
この映画の本質は、ウイスキーを作る家族や仲間の絆であり、日本のクラフトウイスキーの作り手へのエールのような作品に仕上がっていると思います。
かなり飲んで(日本酒1合+ウイスキー3杯)でも、まったく眠くなりませんでした。それだけストーリーの展開は、見る者を引きつけるものがあったと思います。
ゆっくり腰を据えて観ることができる映画だと思います。普通に面白い映画ですが、かえって普通が面白いのだと思いました。