時を刻むブランデー オタールXO

今日は、先日オークションで落札したブランデー、オタールのXOが到着しましたので、早速開封してみました。

このボトルは、木箱に入っていますが、恐らく1980年代のボトルではないかと思います。特級のシールがないのは、台湾税関のスタンプがある為かもしれませんね。

結構しっかりした木箱です。先日オークションで落差したオタールXOも木箱に入っているものです。

しっかり木箱に密着しているので、取り出すのに苦労しました。下の写真には台湾の税関のスタンプがあります。1981年の数字が見えます。今から40年以上も前のボトルだと思います。

針金で線が保護されています。キャップは真鍮製なのかもしれませんが、ずっしり重いです。とにかく歴史の重みを感じます。

針金を外して栓を開けようとしまいたが、栓のコルクはポッキリ折れました。まあ、想定内ですね。

ボトルは、コルク栓がボトルの中に落ちてしまうので、移し替えたら瓶のゴミの日に廃棄します。カミュバカラの空ボトルがいくつかありますから、そちらに移し替えます。

まずは、一旦中身をすべて取っ手付きのボールにあけます。開栓するとフレッシュなぶとうの風味が部屋中に溢れます。

すごくいい匂いです。40年以上の歳月を経てもなお、色あせない香りを維持しています。素晴らしいですね。

ボルドー産の赤ワインより更に深みのある色合いです。これが送料込みで2,430円。

最近良い事がなかったので、神さまがくれたご褒美かもしれませんね。

ペーパータオルで濾して、若干の濁りとコルク屑を取ります。

思いのほか綺麗に取れて、深みのある濃い色合いのブランデーがバカラのグラスに溜まっていきます。

香りも素晴らしいですね。オタールのXOは平均熟成期間が50年以上の原酒を一部使って、瓶詰めされていると言われています。この深みのある色あいは、歴史そのものを瓶詰めしたような風合いが感じられます。

グラスにあけてみると色合いは赤ワインそのものですね。とても良い香りがします。

飲んでみると、辛口でとてもしっかりした味わい。最初は甘みがふわーっと口の中に香りとともに広がりますが、次第にドライな風味がやってきます。

甘いだけでなく、葡萄本来の旨味と濃い味わいがしっかり堪能できます。

 

私はあまり高いブレンデーを飲んだことはそれほどないのですが・・・

どちらかというと、安いブランデーを紅茶に入れるだけ、梅酒に使うとか・・そういう使い方が多かったかもしれません。

このボトルは、ブランデー本来の旨さを味わえる高品質のブランデーだと思います。

 

40年以上の時を経て、時を刻んできた秀逸なブランデーを思いがけず味わうことが出来ました。

今まで、オークションでも価格が下がらず、なかなかオタールのXO、手が出なかったのですが、最近オークションで出せている玉数も増えてきています。

そのおかげもあって、価格も5,000円を割り込んできていて、送料を入れても数千円でゲットできるケースが増えているように思えます。

 

オタールXO、ものによっては50年近い年数を経過しているものもあります。落札しても濁りが取れなかったり、気が抜けた状態のものも多いかもしれません。

リスクをとってもあと数年くらいかもしれませんね。価格が安いうちにある程度買い込んで、状態の良いものは美味しく味わいたいと思います。

申し訳ありませんが、昨日開栓したこのクラスのブランデーとは飲み比べてみて、かなり差があるように思えます。あとで調べたら、お値段も87年当時5千円でした。

お値段を見る前でも、結構味わいの違いが私のような素人にも分る気がします。

 

この当時のオタールは、生産量の三分の一がフランス国内で消費されていたと言われています。フランス国民が認めたクオリティと旨さがあったのではないかと思います。

1987年の世界の名酒辞典では、オタールのXOは、5万円。その上のXOエクストラは10万円しています。今回のボトルを飲んでみると、なるほどその価格に見合う美味しさだと思います。

最近、ストレスがたまる日々が続きましたが、このボトルを飲んで、少しは気持ちがスッキリした気がします。

今回もウリボウ達の出番はありませんでしたが、私が美味しそうにブランデーを飲んでいるのを喜んでくれているように思えます。

 

しかし、50年の熟成期間。第2次世界大戦でフランスはドイツと戦争しているような時でさえ、酒文化を守るために連綿とブランデーの原酒を守り続けてきたことを思うと、近視眼的に物事を見がちな日本人との感性の違いを思い知らされるような気がします。

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