碁石袋の出来るまで

今日は、目先を変えて久しぶりに碁石袋(巾着)を作ったので、そのプロセスを見ていきたいと思います。まずは、表地を選んだ後に裏地を選びます。

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最初のものは、大島紬ですので、表地を取った着物の裏地を活用しました。正絹の裏地の場合、熱に弱く、柔らかいので裏地にするときは、取り扱いが難しいです。

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表地と裏地を切ったあと動かないように、マチ針で仮止めします。本当は、仕付け糸で仮縫いをするのが一番なのですが、面倒なのでマチ針で止めるだけにしています。

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正絹の裏地と機械織の大島紬のような素材を合わせるときは、大変滑りやすく生地と生地を四隅で合わせるのが大変難しくなります。なるべく多くマチ針で止めるようにします。悪戦苦闘のすえ、3つほど完成させませした。こちらは、碁石袋には使わないので1つずつ包装しました。

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次に少し大きめの碁石袋の製作過程を細かく見ていきます。材料は手織り真綿紬です。生地に型を当て線を引き四枚切り出します。裏地(綿の生地)も四枚切り、紐を二袋分準備します。

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最初の大島紬と違い、手織り紬の生地と綿の生地を合わせる場合は、あまり滑らないのでマチ針の数も少なくて済みます。表地二枚を重ねその上に裏地を二枚重ねます。今回は、碁石袋ですので、同じ袋がペアになるようにもう1セット同じように準備します。

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チャコペンで書いた跡を丁寧に縫い進めます。ここで注意しなければならないことは、このように底を丸くする場合です。カーブがきちんと出せないと、出来上がりがパッとしません。                                                                                                                             

私が使っている直線ミシンは、一分間に1500回転と高速で縫える反面、カーブが縫いずらいという弱点もあります。最初の袋は、ゆっくり縫ったので、なんとか及第点です。縫い終わったら、5ミリを残して、余分な部分をハサミで切り落とします。                     

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生地をひっくり返してみると・・・
こちら側は、うまくいきました。 でも、もう片方は、カーブがぎこちなくなっています。 

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なかなかうまくいかないものです。

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今度は、紐を通す部分をきれいに仕上げていきます。アイロンで丁寧にラインを出します。なるべくまっすぐに模様がつながるように気を付けます。                  

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 きれいにそろったら、マチ針を打ちます。                                                             

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反対側も丁寧に仕上げていきます。上辺も同様に丁寧にアイロンをかけます。

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全部終わると、こんな感じになります。綺麗に横の線がそろいます。

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 ここで、再度裏地と表地がきちんと噛み合うようにアイロンをかけ直します。   

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最後に再度アイロンをかけます。そして、裏地側から口の字を書くように縫って仕上げます。

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アイロンがきちんと決まると、縫い目も綺麗に決まります。上の袋は通し口の左右の太さが均等にならなかたので、再度リッパーでほどき、縫い直しました。久しぶりだったので、勘が狂いました。

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紐を通せば出来上がりです。

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このサイズですと、碁石は40号くらいまでは楽に入ります。

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なお、はぎれも、もったいなかったのでウィスキーグラス用のコースターを作ってみました。適当ですが・・・

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