落花生

夕ご飯を食べ終わって、眠くなって寝て目が覚めて11時。テレビを見て、寝ようかと思ったけど、眠れない気がして。

ブログで雑記を書いてから寝ようと思いました。今週は、父と母を連れて父の出身地の笠間にお墓参りに行きます。

 

奥さんは一度だけ。息子は一度も行ったことがありません。笠間は、私にとっては、江戸時代から時間が止まっているような街です。

 

もともとの家は、笠間城へ上る山道の右側の山の陰になる暗がりにあったそうです。今は坂本九記念館があります。

 

わずか8万石の小藩であり、幕末は何も活躍しなかった藩ですが、小野友五郎や幕末の志士として活躍した人もいたようです。

 

明治から昭和にかけて、没落した家は、お墓以外に残っているものは何もないのが実状です。

曾祖父も、祖父も、父もお金には無頓着だったようです。商家の血が入っていないためか、その後も官吏になるものが多かったせいか、一族ともお金には執着もないし、無縁な人達が多かったように思えます。

 

笠間については、いろいろなことを考えました。お寺は曹洞宗の西岸院という小さなお寺です。

先代の住職は引退し、息子さんが後を継いでいます。お墓参りは下手をすれば7~8年ぶりかもしれません。

ひょっとしたら10年ぶりかもしれません。笠間は大きな旅館も閉鎖され、人けもなくなっているように感じます。お墓参りに行く以外には行く機会はないと思います。

前回行った時は、お施餓鬼の時で、多くのお坊さんが来て、お経を唱えている中、そのお経を聞いている檀家の面々は、いかにも士族の子孫といった無骨な面々が多かったと思います。

金銭的には裕福ではないが、堅実にただひたすらに生きている。そういう面構えの人々が多かった気がします。

父は、比較的裕福な農家の8男坊から落ちぶれた士族の母方の実家に養子に入ります。その当時の義理の祖父は、いすゞ自動車の前身の会社に勤めていて、大田区に住み、お給料もそこそこもらっていたようです。

周囲の人間からは、土地を買うようにすすめられていましたが、サツキ道楽に興じて、あまりお金には無頓着だったようです。

 

父は国鉄に入り、外務部や法関係の仕事し、外務部時代はアン・ルイスさんのお義父さんと引き込み線の交渉で、米軍基地にも行っていたようです。

父が、ルイス少佐が娘が松竹に受かった、という話をしていたと聞かされましたが、Wikipediaなどを見ると、事実かどうかは定かではなりません。

 

久しぶりに行く笠間。お墓の今後の事を父とどうするか話しても、父や母にも考えは特にないようです。奥さんは実の父がなくなり、お墓は共同墓地のような形にしています。我が家も将来的にはそうなる可能性が高いかもしれませんね。

 

奥さんは、息子は車の免許もないので、笠間には私が先に亡くなったとしても、そんなには行けないと思う。お墓は維持できないかもしれない・・

と素直に言ってくれています。

ましてや28歳になる息子は独身。彼女のいる気配もなく、仕事に汲々としています。

来年からは父からお寺の管理費などは私が払うよにと言われています。94歳になるので、そろそろお墓の引き継もかねてのことなかもしれません。

 

将来、父や母の葬儀や笠間のお寺への埋葬は私が生きている限りなんとかすると思いますが、私の時には、奥さんや子供に負担はかけたくないと思っています。

出来る範囲で思うようにしてくれればと思います。

 

さて、笠間の思い出としては、父の実の実家に50年くらい前に行ったと時の情景が思い出されます。

大きなクルミの木とその前の母屋の横に収穫した落花生が干されていました。その落花生がなんとも不思議でしょうがありませんでした。落花生が根に生るのもその時初めて知りました。

 

今年は、家庭菜園にハマっていろいろな物を作りましたが、最後に取り組んだのが落花生です。

7つのプランターで育てましたが、収穫できたのは陰干しも終わって最終的には次の写真の通りです。

 

少し収穫が早かったせいが比較小粒なものが多かったです。殻から出して、フライパンで炒って食塩を振っていただきましたが、とっても美味しかったです。

 

安くなった苗を園芸店で買って適当に育てましたが、少しですが収穫は出来て、まがりなりにも美味しくいただくことができました。


植物をはじめ生き物はすべて、考えても成るようにしか生らない。歳をとったせいか、最終的にはそう考えざるを得ない気がしています。

 

小さいなりにも、そこそこ美味しく食べることができた落花生。これからの不安な未来も、このくらいの最低限の実りはある人生にはなるのではないかと、うっすらと期待して生きて行こうと思うようになりました。

 

今週の木曜日に笠間にお墓参りに行くにあたり、眠れない夜にとりとめもないことを考えました。

この記事を書きながら、駒ヶ岳のウイスキーを飲み続けました。

シンプルでもしっかりした味わいが、いつになく心に浸みた気がします。

ここまでお付き合いいただきました方には、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 
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