今回は、手織りの真綿紬で三崩模様の生地です。
お恥ずかしい話、私は「さんくずし」と読まなければいけないところ、「みくずし」だとばかり思っていました。他にも大島紬のマルキの読み方でも恥ずかしい経験をしており、着物の生地の世界は素人には少し近づき難いものがあります。和算で用いられた計算の道具で算木文(さんきもん)というものがあり、それを崩したようなカタチをしていることから、「算木崩し」と呼ばれていたものが、次第に、三本ずつ縦横に石畳のように配列されたので、「三崩し」と呼ばれるようになったとのことです。(いろいろなホームページを見て調べましたが、今ひとつピンときません)。
この生地は特に文様が小さいため、拡大してみました。結構古い生地なため、シミも多く、丁寧に洗いましたが着物から生地として取れたのは半分くらいです。
アンティークの着物生地の三崩しは、個人的には大変好きな生地で、このような小さい文様のものは特に気に入っています。巾着などに加工して持ち歩くと結構おしゃれで素敵なのです。
しかし、前回の市松模様の回でも触れましたが、歪みを少なく生地として再生させるのは至難の業です。ただ、このように小さい生地の場合、多少歪んでいても、全体として大きく傾かない限り、完成品になれば、使っていても気にならない面もあります。
結構安く手に入る面もあるので、オークション等を注意深く見て、これからも集めていきたいと思います。