ウィスキー名:ロイヤルサルート21年特級表示ボトル
容量、度数:760㎖、43%
原料:モルト、グレーン
落札価格:約8,000円(送料別)
販売者:麒麟麦酒株式会社
今日は、私の秘蔵のウイスキーロイヤルサルート21年特級表示ボトルをご紹介いたします。
ウイスキー記事800回を記念して、開封したいと思います。
こんにちは、ウリボウ兄弟のトホホ顔のベソです。メソとの違いは、お鼻の上が凹んでいるのが僕ですので、ウリボウがいっぱい出てきた時は覚えておいて下さいね。
今日は、ご主人のuribouさんが、とても大切にしている秘蔵のロイヤルサルート21年の特級表示のボトルになります。7年前くらいに1本8,000円くらいで購入したと言っています。
ここだけの話ですが、760㎖特級・従価表示のボトルは、過去の経験からからも、結構当たりボトルが多かった思います。
またこのボトルのように状態の良いボトルを買うことも美味しいロイヤルサルートをゲットする上での大切なポイントかも知れませんね。
お尻が平らで『Spode』の表示のある物が、一番古い方だと思います。この年代のボトルで中身が8割以上入っていれば上出来だと思います。
購入した時は9割近く入っていましたが、7年くらいの間に、もう1割くらい蒸発してしまったようです。
ロイヤルサルートの場合、9割くらいの確率でコルクは折れるのですが、このボトルはすんなり開栓することができました。
ラッキーですが、蒸発した原因もこの辺(コルクが緩くなっていた)にあるのかもしれませんね。
コルクカスが少し口の内側に残っています。新しいロイヤルサルート専用の特注コルクに換えて使いますが、コルクカスがボトルに落ちるのがいやなので、濡れたティッシュでしっかり内側を拭きとります。
古いオリジナルのコルク栓ですが、使えないことは無いのですが、
・さらに蒸発が進む懸念があること
・だいたい2~3回開け閉めすると、9割くらいの確率で折れて、カスがボトルの内部に落ちてしまう事
などの理由から、新しい特注のコルクを使うことにします。
それでは飲んでみたいと思います。
<色合い>
- 透明感のある琥珀色
古いブランデーでもたまにありますが、ウイスキーがコルクカスなどで濁っているのもは、あまり美味しいものが無い気がします。
濾しても濁りは除去できないケースが多く、このように透明感があるときは、美味しい場合が多いと思います。
<香り>
- フレッシュで微かにバニラの香り
- 飲み始めると仄かな柔らかな甘い香り
<味わい>
- 最初に丸みのあるストラスアイラを思わせる甘露な味わいがアプローチして来ます
- 次第にロングモーンの乾いた古びた味わい
- 時の流れの星霜が、落ち葉の風味の中から感じ取れます。ジワリと浸みる味わいです
- ストレートでも飲みやすいです。少しアルコールの抜け感はあり、本来の43%のアルコール度数は無いかもですが、かえってそれが良い感じに作用していると思います
- 古酒特有のエグミもなくとても飲みやすいです
- 余韻は干し柿のような甘みと古本の風味が静かに残ります
実際、過去何本くらいロイヤルサルートを飲んできたが分かりません。
やっぱり最近のロイヤルサルートを飲むと昔のロイヤルサルートとの飲み口は明らかに違うことは確かです。
どっちが良いのか、というより作り手や原材料が変わってくれば、味わが変わるのは当然です。
また、その時々の自分や環境の変化、時の流れのうつろいの中で、その時の自分がどっちが好みなのか、というだけだと思います。
私の好みで言えば、甘露な80年~90年代のロイヤルサルートも悪くはありませんが、60年~70年代のロイヤルサルートも捨てがたいものがあると思います。
個人的には、80年代以降のロイヤルサルートよりも、60年~70年代のロイヤルサルートの方が、ロングモーンの味わいが強く出ていて、大人っぽい鄙びた風味がなんとも言えない感じがします。
なお、だいたい開栓直後の風味より、時間が多少経った方が、風味が開いてくるのですが、このボトルの場合は、昨晩開けた直後が一番美味しく感じられた気がします。
でも、杯を重ねるにつけ、オールドブレンデッドウイスキーの重層的な味わいの深さに、なんとも言えない美味しさを感じてしまいます。
特にこの年代のロイヤルサルートは、61歳の今の私が、自分の人生を振り返ってしみじみ飲むには、いい塩梅のお酒ではないかと思えてなりません。
枯れ始めの年齢で飲む、「円熟味と多少古びた味わい」が、なんとなく少しくたびれた自分と重なり、懐かしく、心なしか少し愛おしく思えてなりません。
過去飲んだロイヤルサルートのなかでは、一番美味しい部類に入るかもしれませんね。